看護師として働いていると、同僚や友人から「結婚が決まった」「赤ちゃんを授かった」という嬉しい報告を聞く機会がたくさんあります。
それと同時に、女性ライダーから「環境が変わるから、もうバイクは降りなきゃいけないかも」という寂しそうな声を聞くことも少なくありません。
でも、私から伝えたいのは、一度バイクから離れる決断は決して後ろ向きな「逃げ」ではないということです。
それは、もっと長い目で見た人生という道のりの中で、今は別の景色を楽しむための大切な前向きな選択なんです。
環境が変われば優先順位も変わる。
独身時代のように、自分のためだけに時間やお金、そして何より「命」を使えなくなる時期は、女性の人生において必ず訪れます。
それは決して不自由になったということではなく、あなたの世界が広がった証拠です。
結婚して家族が増えたり、新しい命を授かったりすれば、安全に対する意識が劇的に変わるのは自然なことです。
もし今、あなたが「もし私に何かあったら、この子はどうなるんだろう」と少しでも不安を感じるなら、それは母性や家族愛という素晴らしい本能が働いている証。
今はバイクの優先順位を下げて、目の前の新しい生活を全力で楽しむ。
その決断は、とても立派で賢明な判断です。
「もったいない」という罪悪感を手放そう
「せっかく買った装備が」「維持費を払ってきたのに」という後悔もあるかもしれません。
でも、これまでのバイクライフで得た経験や、風を切った時の爽快感、道中で出会った景色は、あなたの心の中に一生残る宝物です。
それらは決して消えることはありません。
これからの忙しい日々の中で、ふと空を見上げた時に「あぁ、またいつかあの風を感じたいな」と思える心の余裕があれば、それで十分。
今は一度、その情熱を大切にしまっておきましょう。
多くのライダーがリターンしている事実
一度降りたら一生終わりなんて、誰が決めたのでしょうか。
実は、日本のバイク文化を支えているのは、一度降りてから戻ってきた「リターンライダー」と呼ばれる人たちなんです。
子育てが落ち着いてからの第二の青春
私の周りにも、子育てや仕事がひと段落して、40代や50代になってからバイクに戻ってきた女性ライダーがたくさんいます。
「子供が成人したから、20年ぶりに免許証を更新したの」「昔より経済的に余裕ができたから、あの頃欲しかった大型バイクを買ったよ」と生き生き話す彼女たちは、本当に輝いています。
ブランクがあるからこそ、再会した時の感動は、初めて免許を取った時よりもずっと深いものになります。
バイクは、あなたが戻ってくるのを、10年でも20年でも、静かに待っていてくれます。
リターンのための「心の準備」をしておく
もし将来的に戻りたいという気持ちがあるなら、今は無理に乗らなくても、バイク雑誌を眺めたり、SNSでライダーの投稿をチェックしたりするだけで「ライダーの心」を持ち続けることができます。
また、リターンした時のために、ヘルメットやグローブなどのお気に入りのアイテムを一つだけ手元に残しておくのも良いですね。
それを見るたびに、かつての自分が感じたワクワクを思い出し、未来の自分への約束になるはずです。
「さようなら」ではなく「またね」
バイクを降りることは、決してライダー失格ではありません。
むしろ、自分の人生を大切に生きている証拠です。
今は新しいライフステージでの役割を全力で楽しんで、いつかまた、ふと風の匂いを感じたくなった時、その時こそ堂々とハンドルを握ってください。
そのとき、あなたは今よりもっと深みのある、素敵なライダーになっているはずです。
未来のライダー仲間として、私はいつでもあなたの帰りを待っています。
あなたの人生という旅路が、これからも輝かしいものでありますように!
